不完全でパーフェクト

魔女 BL二次創作とハロプロ

3. 今年買って良かったもの2023

マルジェラの財布

ずっと使っていた財布がぼろぼろになってしまい、悩みに悩んでメゾンマルジェラの三つ折りの財布を買った。小さい財布が好き。小さいバッグに入るし、ジャケットやコートのポケットに突っ込めるのが良い。何より、小銭やレシートですぐぱんぱんに膨らむので否応なく財布の中身を整理することになる。ずぼらな人間なのでそれくらいの強制力が要る。

マルジェラを買うのは初めてだった。デザイン自体がものすごく気に入ったというより、マルジェラが似合う人になりたいとふと思ったのが決め手だった。不純。財布何使ってますか、と聞かれてマルジェラですと答える人になりたいと思った。いまだに一度も聞かれていないが。

いろんなブランドのサイトを見たり、現物を見に行ったりして、財布のことを考え続ける時間はとても楽しいものだった。候補はプラダセリーヌジバンシィ、ジミーチュウ、ルブタン。ジミーチュウとルブタンは最後まで迷った。結局は気分でマルジェラを選択したがどれを選んでも後悔しなかったと思う。

今のところ4年周期で財布を替えている。4年後の自分はどんな財布を選ぶだろうか。

書いていたらジミーチュウの小物が欲しくなってきた。ブランドを知ったきっかけは大好きな映画『インハーシューズ』なので靴を買いたいとずっと思っているものの、最近ヒールを履く機会がめっきり減ってしまい気が乗らないのも事実。


指輪

今年は指輪をたくさん買った。手が荒れやすいこともあり今まであまり着けてなかったが、突如として指輪の楽しさに目覚めてしまった。シンプルで太いフラットな指輪を左の人差し指に、大きなプレート状の飾り(名称が分からない)の指輪を右の人差し指に着けている。あとは気分で追加。人差し指に指輪をするとなんとなく背すじが伸びる。

私はものすごく指輪が似合う人だと初めて知った。今では着けていないと心細くなるくらい頼りにしている。服もピアスも香水もそうだが、装飾の力を借りて自分が強くなるのが好きだ。装いを追加するというより、装うことで本来の自分に近づくというか、再獲得するような気さえする。装う楽しさを年々実感する。

どうして今まで指輪を着けていなかったのか改めて考える。手荒れも要因だが「指輪を着けている自分」を耐えがたく思っていたのかもしれない。私なんかが、という劣等感。何十年も前からずっと私の心にこびりついている意識。手強い。とてつもなく手強いが、今の私は確かにあらがえている気がする。


アンドエルシーの紫シャツ

アンドエルシーが大好き。たまに開催されるサンプル品などのセールが楽しみで、今回のセールで紫のシャツを買った。かっこいい唐獅子の柄がふんだんにあしらわれている。強い!かわいい!獅子の柄は大好きだがどうしても和風モチーフの服(超苦手)が多くなかなか着られずにいたので、このシャツに出会えて本当に嬉しい。

アンドエルシーは似合うものと似合わないものの差が激しいのだが、似合うもののハマり具合が本当にえぐい。一生ついていきます……とメロメロになる。今回のセールで買った黒のタンクトップも大変重宝した。シンプルと見せかけて装飾がとても凝っており、柄のはおりやシアーシャツと組み合わせるだけで一瞬で決まるのがありがたかった。


アルビオンの下地

UV入りを探すうちに出会った「インテンスコンセントレートデイクリーム」という下地。お値段11,000円。いちまんいっせんえん……?それまでは同じくアルビオンの「ホワイトフィラークリエイター」を使っていたのだがその3倍以上の価格だ。富豪ではないので迷いに迷った。しかしサンプルの使い心地が良すぎた。当たり前だ。いちまんいっせんえん。下地で?

買った。ボーナスが出て気が大きくなった。とにかく伸びが良くて塗りやすい。べたつかない。日焼け止めにありがちなフィルム感がない。毛穴落ちしない。ツヤが出る。肌荒れしない。どのファンデーションにも合う。容量が多い。パッケージがかわいい、特にキャップ部分のキラキラが最高。毎朝化粧が楽しいです。ありがとう。

アルビオンの日焼け止めといえば「スーパーUVカット ハンドプロテクション」というハンド専用のものが大好きだった。仕事で車を運転する時にいつも使っていたのだが廃盤になってしまった。日焼け止めのキシキシした使用感がなく、なめらかで心地良く、日焼けしやすい手の甲や手首にしっかり塗れる。真夏に一人きり見知らぬ土地で運転する自分にとってお守りのような存在だった。


推しのアクスタ

二次元の推しのアクスタを買った。人生初のアクスタ。一度足を踏み入れたら破産する……と思いずっと避けていたアクスタ沼。私はハロプロのオタクだが、自分の自制心のなさをよく分かっているつもりなのでFSK(フィギュアスタンドキーホルダー。ハロプロはアクスタをこの名称で呼ぶ。事あるごとにとてもかわいい新作が出る)にだけは手を出すまいと決めていた。某アニメーション映画に首ったけになった時もアクスタだけは買わなかった。金銭的な事情に加えて家族に二次元のオタクであることを隠しており、アクスタはオタバレの危険が高すぎると判断したためだ。だって一般人は持ってないもん。

状況が一変したのは秋のことだった。20年以上前、小学生の頃にどはまりしていた某作品の原画展が開催されることになり、記念グッズにアクスタがラインナップされていた。連載開始25年の時を経て世に生み出された推しのアクスタ。葛藤。家族に見つかったら確実にオタバレする。しかし初恋の人のグッズだ。彼に励まされて生きてきた。彼を追って今の仕事に就いた。人生に多大な影響を与えた彼を「持ち運べる」……?

原画展の会場で注文する時、緊張のあまり彼の名前を口にすることができず「2番をお願いします」と伝えるのがやっとだった。帰宅してからもしばらく直視できずずっとしまいこんでいた。数日後、ようやく決心がついて彼のアクスタに向き合った。新規絵の彼は相変わらず凛々しく、でも少し幼く見えた。大事にします。